今日は鎌倉時代の全体構造です。

 でもその前にやっぱり大きな視点からもう一度鎌倉時代の位置を確認しますよ。

era
 
 鎌倉時代から江戸時代まで武士の時代に入ります。天皇が征夷大将軍という位を武士に与えて、天皇の代わりに政治を行った時代といってもいいでしょう(例外的な期間もあるが...)。

 鎌倉時代は解説でもきちんと見ていきますが、最初の方は征夷大将軍の地位にいた人が政治の実権を握っていましたが、後に執権という地位にいる人たちが政治の実権を握るようになります。


 それではまた問題を解いてみましょう。

<問題> 次にかかげる人物について、「古い→新しい」の順に並び替えなさい。

ア 後鳥羽上皇 イ 北条泰時 ウ 北条時宗 エ 源頼朝 



 鎌倉時代は、源頼朝(みなもとのよりとも)が征夷大将軍の地位に就いた1192年から鎌倉幕府の政治の実権を握っていた北条高時が討たれた1333年までです。

 今の教科書は、鎌倉時代のはじまりを1185年とする教科書が増えてきましたが、このブログでは1192年説を支持しています。理由は、征夷大将軍の地位に就くことは、天皇から正式に「徴兵権(兵を集める権利)」と「徴税権(税金を集めてもよい権利)」を認めてもらうことを意味しますが、日本は昔から現在に至るまで天皇陛下とともに存在している国ですから、天皇陛下に認めていただいたという事実をきちんと評価すべきであると考えるためです。1185年説というのは、前回の記事で平安末期に登場した平清盛が死亡し、その後平氏のライバルであった源氏が平氏を滅ぼしたのち、その平氏討伐で活躍した源義経という人物を討伐しようとした源頼朝が全国に守護と地頭を置いたことを、実質的に全国を支配したことにしてここから鎌倉時代が始まったと考える学説です。天皇陛下の御存在を全く無視したもので、やはりこれを支持しろというのには無理がありますが、教科書ではこちらがだんだんと一般的になりつつあります。

 学者の対立は中学校の定期試験にも高校入試にも全く出ませんが、こういうことも余裕があれば知っておくとよいでしょう。


 平安時代は、前期、中期、後期で分けると理解が早いです。

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 前期は1192年(説によっては1185年)から1221年までの承久の乱まで、中期は1221年の承久の乱から元寇が終わった1281年頃まで、後期はそれ以降幕府が滅亡した1333年までと捉えます。大ざっぱでいいです。


 前期について解説しましょう。平氏から政治の実権を奪い取った源氏のトップである源頼朝が鎌倉に本拠地を置き、天皇から征夷大将軍という地位に任ぜられ、そこからしばらく源氏が征夷大将軍を継いでいきます。しかし、源頼朝が死亡し、その後幕府内の様々な政治的な権力争いに巻き込まれた2代、3代将軍が暗殺されると、源氏が滅びます。ここからは中学校の教科書には書いてありませんが、征夷大将軍を失って困った幕府は京都から征夷大将軍を呼ぼうと画策をしますが、当時の朝廷の中心だった後鳥羽上皇は拒否します。なぜならば、幕府が開かれてからというもの、武士のための政治体制が着々と築き上げられてたことで、朝廷は危機感を募らせたからです。そこで、幕府に対して兵を差し向けた大事件が起こりました。それが承久の変です。しかし、この戦いで勝利したのは幕府側でした。ここまでが前期です。

 中期は、鎌倉幕府で北条氏が政治の実権を握ります。これを執権政治(しっけんせいじ)と呼びます。幕府にはもちろん北条氏以外の人たちもいましたが、中心だったのは北条氏です。3代執権の北条泰時は、御成敗式目(貞永式目)という法を作り、武士のならわしなどをまとめました。日本に危機が訪れたのは2度の元寇(げんこう)と呼ばれる事件です。「元寇」とは、当時のチャイナ(中国)の地域を治めていたモンゴル人の「元(げん)」という国が九州に攻めてきた事件です。多くの武士ではない一般の日本人が残虐な行為により殺される恐ろしい侵略でしたが、若い8代執権の北条時宗を中心とした幕府軍が元の軍隊を2度にわたって守り抜き、日本の危機を脱しました。これが中期です。

 最後に後期についての解説をしましょう。元寇の後、幕府に仕えていた武士たちは元寇による出費等で貧乏になってしまい、借金が返せなくなってしまいます。そこで、永仁の徳政令という法令を幕府が出して、「借金をチャラにする」ことを認めてしまいます。そこで世の中は大混乱です。一方で、元寇を率いて戦った北条氏はますます幕府の中で力を付け、他の武士たちと比べても圧倒的な力を持つようになり、次第に反感を持たれるようになりました。そこで、幕府を倒そうと立ち上がった人たちが登場して、ついに1333年に鎌倉幕府は滅亡します。


 これが鎌倉時代の大まかな流れです。試験ではもっと細かい部分が出てきますが、大ざっぱな部分をきちんと暗記していくと、プラスの知識を身につけることが楽になります。

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 上の絵の視点は忘れないでください。


 最後に問題の解答です。説明が理解できれば分かりますね。

 エ→ア→イ→ウ