<問い>
  1. 内閣が国会の信任の上に成立し、国会に責任を負う仕組みのことを何と言いますか。 
  2. 日本国憲法において1.の体制が具体的にあらわれている条文をあげられるだけあげなさい。








<解説> 
 「国会」「内閣」及び「裁判所」の条文や制度を勉強する場合には、必ず「三権分立」の図を頭に置きながら勉強するようにしてください。

三権分立のしくみ

 どこの何の話をしているのかを全体像を見ながら勉強してください。これは「国会」「内閣」及び「裁判所」を勉強するときの地図のようなものだと思ってください。もし、三権分立が分からないという人は、以下のシリーズを必ず見てから解説を見るようにしてください。

 それでは、解説します。

 今日は国会と内閣の関係についてのお話です。

 フランス革命の前ぐらいに、フランス人のモンテスキューという人物が「権力分立」という考え方を唱えました。日本でも「立法権」「行政権」及び「司法権」を異なる国家機関に持たせていますが、「国会」と「内閣」は密接に結びついています。法律を作る部門と実際に政治を動かす部門が協力することで、国の政治をスムーズに動かすことができます。もし、「国会」と「内閣」が厳密に分かれていると、国会で通った法律に基づいて内閣が政治をしないとか逆に内閣が政治を行うために法律を作ってほしいところなのに国会がなかなか動かないとかそういうことが起こりかねないわけです。議院内閣制は国政がスムーズに動かせるという点がメリットなのです。

 議院内閣制のメリットが分かったところで、日本国憲法においてどの条文で議院内閣制が採用されているのかを見てみましょう。
憲法第六十三条
 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。

憲法第六十六条第3項
 内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

憲法第六十七条
 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

憲法第六十八条
 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。

憲法第六十九条
 内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

憲法第七十条
 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
 どれも国会と内閣が密接にかかわっている条文ですね。全部この条文をあげられる必要はありませんが、思い出すきっかけになれば...ということで設定した問題です。


 条文レベルで確認したい人は、【憲法条文穴埋め対策シリーズ】をご覧ください。



<解答>
  1. 議院内閣制
  2. 日本国憲法における議院内閣制の具体的な表れは以下の通りある。
    1. 内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で指名する。(憲法67条1項)
    2. 国務大臣の過半数は国会議員の中から選ぶ。(憲法68条1項但書)
    3. 内閣は行政権の行使について国会に対して連帯して責任を負う。(憲法66条3項)
    4. 内閣総理大臣その他の国務大臣は議院に出席する義務を負う。(憲法63条)
    5. 内閣総理大臣が欠けたときは、内閣は総辞職しなければならない。(憲法70条)
    6. 内閣は衆議院の信任を必要とする。(憲法69条、70条)